《第1回 9月29日(水) 16:20~18:20 第1会議室》
- テーマ 「新型コロナウイルス感染下における施設実習の評価―現場実習と学内演習の比較検討を通して―」
発表者/ 聖カタリナ大学短期大学部 助教 宮崎 正宇
本学では、2019(令和元)年度の「保育実習Ⅰ(施設)」において、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、2班が学内演習となった。そのため、現場実習(1班)と学内演習(2班)の学びの内容を比較検討し、新型コロナウイルス感染下における本学の「保育実習Ⅰ(施設)」の成果と課題を明らかにし、今後の施設実習のあり方を検討することを研究の目的とした。今回は、その調査結果を報告する。 - テーマ 「「共生」の心をはぐくむ体育授業に関する研究」
発表者/ 聖カタリナ大学 助教 今城 遥
近年、ダイバーシティ社会が急速に進み、人々の多様性への理解が求められている。本研究では、高等学校体育授業において、集団内に「体力差・能力差」、「性の違い」、「障がいの有無」があることを前提に、生徒の「共生」の心を育む3つの授業モデルを作成し、授業実践をおこない、それによる「体力差・能力差」や男女共習授業に対する意識や「性の違い」、「障がいの有無」に対する「共生」の心がはぐくまれたかを検証した。 - テーマ 「高校生女子バスケットボール選手における踵骨骨密度と月経の関係」
発表者/ 聖カタリナ大学 助手 乗松 柚衣
スポーツ界において、女性の活躍が期待される現代だが、健康管理上の問題として「女性アスリートの三主徴(Female Athlete Triade: FAT)(摂食障害、無月経、骨粗鬆症)」が話題になっている。中でも骨粗鬆症の発症は女性に多く、加齢と共に上昇するため、骨量を多く獲得しておくことが重要である。今回、最も多く骨量を獲得できる成長期の高校生女子バスケットボール選手を対象に、月経と骨密度の関係性について調査したため報告する。
《第2回 10月20日(水) 16:30~18:30 第1会議室》
- テーマ 「学生の「やってみたい」を促進する学生支援の教育効果―筑波大学の事例から―」
発表者/ 聖カタリナ大学 助教 黒田 卓哉
昨今では,学生の人間性や社会性を育てるための学生支援のあり方が,各大学で模索されている。筑波大学では「つくばアクションプロジェクト」という学生支援が展開されており,学生の人間性や社会性の成長に寄与している。本発表では,「つくばアクションプロジェクト」の取り組みと,その学生支援効果・教育効果について事例的に報告する。 - テーマ 「大学体育におけるソフトラクロスの教材化への試み」
発表者/ 聖カタリナ大学 助教 中川 雅智
大学における体育授業の目的には健康・体力の維持向上の他に、生涯にわたりスポーツを楽しむ姿勢を養うことが挙げられる。特にニュースポーツなどの体験を通して、新たなスポーツの楽しさを知ることは大学卒業後のスポーツ活動にも大きく影響すると考えられ、ニュースポーツを取り入れた大学体育の授業づくりは意義のあるものと思われる。そこで今回、ニュースポーツの一つであるソフトラクロスに着目し、その教材化を試みたのでそれについて発表を行う。
《第3回 11月17日(水) 16:30~18:30 第1会議室》
- テーマ 「文化、宗教といのち」
発表者/ 聖カタリナ大学・短期大学部 学長 ホビノ・サンミゲル
人間にとって最大の価値があり尊いものはいのちである。そして、いのちを支えるのは文化と宗教である。また、文化と宗教は深く関連している。私たちは生きている間に文化を利用し、宗教を持つことによって精神的に安心して生きることが出来る。しかし、多くの人は文化と宗教の区別をすることができない。これらのことを踏まえて、文化、宗教といのちの関わりについて論じたい。 - テーマ 「日本野球界の発展に向けて-聖カタリナ大学硬式野球部を追う-」
発表者/ 聖カタリナ大学 講師 大城 卓也
近年、野球人口の減少が問題視されている。そのような状況下で、愛媛県の聖カタリナ大学は愛媛の野球界の発展を目指し硬式野球部を創部した。野球界の裾野を広げるという点でとても意義のある取り組みであるが、その成果は未だ確認されていない。そこで、聖カタリナ大学硬式野球部の完成年度(2022年度)まで縦断的に研究することで、その野球界への貢献を明らかにすることにした。本研究では、創部に携わった4名にインタビュー調査を実施し、その後テキストマイニングで分析した。
《第4回 12月20日(月) 13:00~15:00 第1会議室》
- テーマ 「ストーマケア/ケアリングの構造」
発表者/ 聖カタリナ大学 教授 三木 佳子
ストーマケアはストーマおよびストーマ周囲の皮膚をケアする行為である。ケアを受ける人とケアをする人は、この行為には人間が人間と触れ合うことによって生み出される舞台裏の認知がある。この認知を言語表現するために、ストーマケアと人間間の相互作用を包含するケアリングの2つの基底概念を融合し、ストーマケア/ケアリングという概念を生成した。この概念合成過程とストーマケア/ケアリングの構造を解説する。 - テーマ 「高等教育における持続可能な学習への取り組みに関する探索」
発表者/ 聖カタリナ大学 助教 有吉 美恵
大学生活における重要な活動には授業参加があるが,学習の継続が困難な状況も生じうる。これまで,学習者の意識づけに働きかけるべく,学習意欲について外発的・内発的動機づけおよび自律性に働きかける取り組みや,課題や教材の改善などについて検討されてきた。一方で,高等教育機関においては,学習者自身が自律的に学習に取り組むことが望まれる。本研究においては,高等教育における持続可能な学習を促す要因について探索する。
- テーマ 「ミリタリーソーシャルワークにおける自死予防活動に関する一考察」
発表者/ 聖カタリナ大学 教授 田中 顕悟
本報告では主に米国におけるMilitary Social Work実践と米国大学院でのMilitary Social Worker養成課程に着目し、そこでの自死予防活動にかかわる先行研究・各種理論ならびに実践活動の実態ならびにSWの世界的潮流の一つであるレジリエンスの視点(Moral Injuryの知見も含む)について分析を行い、そこから得られた知見について我が国における自死予防活動の援用について考察を行う。
《第5回 1月19日(水) 16:30~18:30 第1会議室》
- テーマ 「大学生の味覚形成に関する意識調査の分析~かつお節出汁を活用した授業を通して~」
発表者/ 聖カタリナ大学短期大学部 講師 戸井 和彦
大学生の食生活の乱れの1つとして味覚の課題が取り上げられることが多い。濃い味を好む学生が増えている。そこで和食のだしのよさを見直すためにかつお節削り体験などを実施し、アンケートによる変容調査を本学を含む2つの大学生約110名で実施した。それを考察し、若者の食のあり方を提案する。 - テーマ 「性的マイノリティへの臨床的支援のための基礎知識」
発表者/ 聖カタリナ大学 助教 高藤 真作
我が国の自殺対策の指針「自殺総合対策大綱」において性的マイノリティは自殺リスク要因の1つとして明記されており,支援の必要性が挙げられている。しかしセクシュアリティに関して教育・医療・福祉などの現場において支援者側にも知識が十分に備わっているわけではない。本発表では支援に関わる際に必要なセクシュアリティの基礎知識について既存研究を踏まえながら紹介を行う。
《第6回 2月16日(水) 16:30~18:30 第1会議室》
- テーマ 「運動部活動における適応感を規定する要因」
発表者/ 聖カタリナ大学 教授 桂 和仁
本研究は、1)運動部活動における適応感を規定する要因の解明、2)運動部活動における適応感評定尺度の開発、3)発達的な観点から、各規程要因における適応感への影響度の検討 を目的としたものであった。1)では、5つの要因が同定された。2)では、信頼性、妥当性ともに高い尺度が開発された。3)では中学、高校、大学の各発達年代の影響度の差違を明らかにした。フォーラムでは、これらの詳細を述べる。 - テーマ 「地方自治体の多文化共生の試み――今治市の事例より」
発表者/ 聖カタリナ大学 准教授 大久保 元正
現在、どの地方自治体においても人口減少が進んでいる。自治体の財源も厳しい中で、人口減少対策としては雇用創出が優先され、外国人住民の支援を含めた多文化共生政策には予算が付きにくいと言われている。そのような状況の中、愛媛県内で外国人住民数が多い今治市においてどのような取組がなされているかを紹介する。