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令和4年度 キリスト教研究所フォーラム

日程
令和4年10月11日(火) 〜 令和5年3月14日(火)
会場
聖カタリナ大学 北条キャンパス 第一会議室
主催
聖カタリナ大学 キリスト教研究所
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聖カタリナ大学キリスト教研究所では「平和と希望」をメインテーマに掲げ、次の内容によりフォーラムを一般公開して開催いたします
新型コロナウイルス感染防止対策にご協力のうえ、ぜひご参加くださいますようご案内申し上げます

(なお、感染拡大等のために変更させていただく場合があります)。

お問い合せ Tel089-993-0702 (総務課)

《 第1回 10月11日(火) 16:30~18:00  第1会議室 》

テーマ「永井隆に学ぶ平和と希望――赤十字・カトリックとの出会いから――」 
聖カタリナ大学 教授 宮武 信枝

永井隆博士は、長崎医科大学卒業後は放射線医学を専攻、助教授・物理的療法科部長となって勤務を続けるうちに、慢性白血病となり、さらに原子爆弾で被爆した。それに先立ち、2回にわたる従軍の際には軍医として赤十字精神を生かし、またカトリックの信仰者として医療活動に献身するなど、今回は特に白血病前の永井の生涯をもとに、永井の抱いた平和と希望を考察する。

テーマ「キリスト教儀礼における「平和の挨拶」について――偽ディオニュシオスの平和概念」 
聖カタリナ大学 助教 袴田 渉

キリスト教儀礼、とりわけ聖体拝領に際して交わされる「平和の挨拶」について、その意義を強調し、重要な思索を行った著作家に、偽ディオニュシオス(5世紀末)がいる。本発表では、「平和」を巡って展開した彼の思索を『教会位階論』及び『神名論』に依拠して跡付けることで、ギリシア教父思想における平和概念の一端を明らかにしたい。

 

《 第2回 11月8日(火) 16:30~18:00  第1会議室 》

テーマ「マリア・モンテッソーリの平和教育思想」 
聖カタリナ大学短期大学部 教授 竹田 信恵

マリア・モンテッソーリは、第一次世界大戦、スペインの内戦、第二次世界大戦を経験し、医学者、教育学者の立場から、政治ではなく、教育によってこそ平和が実現できるという教育思想を展開した。子どもがその子どもらしく自立して生きていくことを目指したモンテッソーリメソッドの根底に流れる平和教育思想について考察する。

テーマ「キリスト教と平和 ― 希望とUTOPIA」
聖カタリナ大学・短期大学部 学長 ホビノ・サンミゲル

私たちにとって平和は人生の幸せの源と考えています。そして平和はすべての人々が憧れる宝物です。イエスは平和の君としてこの世に現れました。彼の教えと行ないは平和へ導く道です。イエスが愛と真理と自由は平和の基盤であると言っています。彼が目指した平和について論じたいとと思います。

 

《 第3回 12月13日(火) 16:30~18:00  第1会議室 》

テーマ「心理学を学ぶことで得られる心の安定」 
聖カタリナ大学 准教授 田村 優佳

現代社会は、様々な要因、生まれもった性格により、心が不安定な人が多い世の中です。私も自分自身の弱さと日々のストレスを経験し、心理学を学ぶことによって、よりよい社会生活、憂うつな状態の予防、解放、心の安定につなげることができるのではないかと思っております。皆様にも心理学の有効性を知り、ぜひ学んでいただければと思います。

テーマ「テゼの歌と祈り」 
聖カタリナ大学キリスト教研究所 客員所員 藤井 尚人

テゼ、それはフランスの小さな村の名前であり、そこに創立された男子修道会(共同体)の名前です。テゼは、超教派(エキュメニカル)であり、世界中から多くの若者が集い、平和と和解のために単純素朴な典礼とその歌が特徴です。今回のフォーラムでは、実際に~テゼの歌と祈り~を体験し、又、日本語版テゼの歌ともいえる塩田泉神父の歌を歌いながら、その霊性を探求したいと思います。「歌う者は二倍祈る」(聖アウグスチヌス)。

 

《 第4回 2023年1月17日(火) 16:30~18:00  第1会議室 》

テーマ「平和と希望-ケアを担う家族に対する支援を通してー」 
聖カタリナ大学 准教授 村上 佳子

「あなたが病む時、誰が傍にいてくれるか」と学生たちに問うと、「家族」とほとんどの学生たちが答える。家族がいかなる時も平和や希望をもたらす存在であることは、多くの人々が望むことであろう。他方で、担いきれない負担の重さに疲弊する家族がいることも事実である。欧米と日本の家族支援を比較し、必要とされる家族に対する支援のあり方について考察する。

テーマ「日本の学校における外国籍の子どもの受け入れ状況の現状と課題」 
聖カタリナ大学短期大学部 准教授 遠藤 文子

令和元年度に文部科学省が実施した「外国人の子どもの就学状況等調査」により、約2万人の外国籍の子どもが就学していないか、就学状況が把握できていないことが明らかになった。現在、コロナ禍で外国からの入国が制限されているが、今後も増えていく外国籍の子どもにとって、なぜ日本で教育を受けることが難しいのか、現状と課題を考察する。

 

《 第5回 2023年2月14日(火) 16:30~18:00  第1会議室 》

テーマ「平和と希望ー音楽がもたらすものー」 
聖カタリナ大学短期大学部 助教 和泉 昌枝

「平和」「希望」の言葉をキーワードに、様々なシーンで用いられる楽曲や、実際の演奏の事例を取りあげ、音楽がもたらすもの、音楽が持つ力について考察する。

テーマ「宗教を背景とした福祉実践の特色について」  
聖カタリナ大学 教授 釜野 鉄平

福祉実践と宗教との関係は古くからあり、現在も宗教の理念を取り入れた実践は多くみられている。ここでは、社会福祉法人など社会福祉法を根拠とする福祉事業を担う福祉施設を中心にその理念や取組みについて概観し、一般的な社会福祉法人との差異などその特色について考察を行う。

 

《 第6回 2023年3月14日(火) 16:30~18:00  第1会議室 》

テーマ「平和とは―アシジの聖フランシスコの平和思想に基づいて」 
聖カタリナ大学キリスト教研究所 客員所員 時岡 拓磨

自然界は神の摂理のままに動いているが、人間は神に似た者として理性と意志が与えられているため、その意志によって神のみ旨に反して争いを続けている。自らが貧しい者として生きることにこそ、真の平和に至る道があるというアシジの聖フランシスコの平和思想に基づいて、争いが絶えないこの世界で切望されている平和について探究したい。

テーマ「命を紡ぐカリタスとヒューマニティー平和への祈りー」  
聖カタリナ大学 准教授 川島 美保

2022年6月現在、私達は、多くの生命が失われ、全世界をも揺るがすロシアのウクライナ侵攻という悲劇的な出来事に直面している。歴史的要因があったにせよ、本質的な問題は、カリタスとヒューマニティの欠如であると考える。失われた人の尊厳の回復と世界平和への祈りを込めて、カリタスとヒューマニティについて、哲学的・神学的・看護学的視点に基づき、考察したい。